Skip to main content

正書法

正書法と聞くと身構えますが、日本語でいう仮名遣いです。
ほら、「地」は「ち」と読むけど、濁点がつくと「地面(じめん)」のように「じ」になります(×ぢ)よね。

それと同じように、ロシア語でも特定の条件の下で、文字が別の文字に置き換わってしまいます。

к , г , х,
ч, 
ш, щ, ж 
のあとには、ы, ю, я を書くことができず、その代わりにи, у, а を書く

というものです。

とりあえず、よくわからないままでいいので覚えましょう。ы, ю, я の3つ(どれも軟母音=ヤ行の音)が、こないだ作った表(下に再掲)の「ペア」に置き換わります
※ыとиのところは硬-軟の入れ替えが逆なので注意しましょう
※о, е, ёあたりは正書法が発動しません。ペアがぐちゃぐちゃだから、と覚えておけばいいでしょう。

硬母音の字 〇 а(ア) × ы(ウィ)  〇 у(ウ) э(エ) о(オ)
軟母音の字 × я(ヤ) 〇 и(イ) × ю(ユ) е(イェ) /  ё’(ヨ)

 

ともあれ、「к , г , х,  ч,  ш, щ, ж 」の部分(正書法の発動条件)がなかなか覚えづらいものです。

ま、ここは古くからの覚え方どおり、「カチューシャ」で覚えましょう。
・カチューシャの「カ」:まず「к」があります。そしてその有声音の「г」、さらに、それらと口の形が同じ「х」の3つ。
・カチューシャの「チ」:「ч」ですね。※実は「ц 」も正書法が発動するっちゃ発動するのですが、そんなに気にしなくて大丈夫です。
・カチューシャの「シャ」:まず「ш」と、形が似た「щ」。さらにшの有声音の「ж」で3つ。
合計7文字が正書法発動条件になります。

※正書法の覚え方は別にカチューシャじゃなくてもなんでもいいんですけど、к/г/х のグループとч/ш/щ/жのグループの2グループを混ぜないように覚えてください。あとで形容詞の話をするとき、この2グループで場合分けが発生します。