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ロシア語関係の文法用語

このページは、わからない文法用語が出てきたときに辞書的に活用するページです。初めに覚えるものではありません。

<名詞の格>

たとえば、英語で「genitive」といわれる格は、日本語では各言語界隈ごとに「生格」(スラブ語派界隈の訳語)「2格」(ドイツ語界隈の訳語)「所有格」(英語界隈の訳語)「属格」(その他アラビア語界隈などでの訳語)などと様々に訳されてしまいました。そのせいで、日本語で「~格」という単語を覚えてしまうと、他言語学習の際に大変邪魔となります。
さぁ、格は英語で呼びましょう。

※下のカッコ内は、ロシア語界隈(スラブ語界隈)での訳語です。

  • nominative(主格):主語になる格です。
  • genitive(生格):所有などを表す格(かなり役割が広い)です。まさに起源(genesis)というイメージです。
  • dative(与格):「~に」で表される格です。
  • accusative(対格):「~を」で表される格です。
  • instrumental(造格):まさにinstrument(道具)というイメージがふさわしいでしょう。ロシア語では、「by~」や「as~」の意味などをもちます。
  • prepositional(前置格):前置詞のあとに使われる格です。
  • vocative(呼格):その名の通り、誰かに呼びかけるときの格です。ウクライナ語やポーランド語などには現存しますが、ロシア語などではnominativeに吸収されてしまいました。

※初めの数文字をとったアルファベット略記をすることもあります。nominative=NOM / nom. / N、genitive=GEN/gen./G、dative=DAT/dat./D、accusative=ACC/acc./A 、instrumental=INST/inst./I、prepositional=PREP/prep./P です。

※「単語Aの(格)支配はB」というのは、「Aのあとには必ずBが来る」という意味です。例えば、「前置詞дляの格支配は生格(genitive)」と言われたら、дляのあとの単語は必ず生格となる、ということです。

<その他>

  • 音節:母音を1つ含むかたまりのこと。たとえば「ぼく」bo-ku は2音節。ロシア語だと子音が連続するところがあるため、大きな音節になることがある。солнце(太陽)は со́лн-цеと分けられ、2音節である。