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1. 1. プロデューサーさん、わたしたちの顔、覚えてくれますか? ~文字と発音~

1.1.1. プロローグ

最近はわたしたちの曲や言葉を、La-TiNがカバーしたものが人気ですね。もちろん最初はわたしたちの曲に文字なんてなかったし、なんでも大きなグループに人気が集まっちゃう時代の流れだから😢、別にLa-TiNでもいいと思うんです。

でもやっぱりインド発のグループなんだから、ファンのみんなにはデーヴァナーガリーで書いてほしい!

1.1.2. 本篇

ということでサンスクリット語は最初は口承言語でしたので、デーヴァナーガリーで記す必然性もあまりありません。ラテンアルファベットでも大丈夫です。

とは言っても、人生いつかはインドに行くでしょうから、デーヴァナーガリーを覚えてあげてもいいですね。

1.1.2.1. 文字一覧

1.1.2.1.1. ロリキャラ(子音)

image.png

https://en.wikipedia.org/wiki/Devanagari

ということで、まずは子音文字(=子どもの文字=子どものcharacter=ロリキャラ)たちです。

ここで大事なことがあります。ロリキャラはお母さんがいないと不安(ロリキャラはひとりぼっちになれない)、ということです。子音文字を一文字書くと、それはかならず母音の「a」を伴った音を表します。例えば表左上の「क」というのは、その文字だけだと「k」ではなく「ka」を表すということです。

ともあれ子音文字は全部で33文字あります。上の表の縦の行は発音場所(Velar, Palatal, Retroflex, Labial)、横の列は発音方法(Plosive, Nasal, Approximant, Fricative)です。[ ]内にIPAの発音記号も書かれているので大丈夫でしょう。

ただ、ラテンアルファベットで書くときには読み方に注意してください
注意1:「kha」などの「h」は有気音を表す「h」です。「tha」をつい英語のthで読んでしまわないように。
注意2:アルファベットの下の点( ṣ など)はretroflex(反舌音)を表します。
注意3:「ca」は「カ」じゃないです。発音記号を見ればわかるように「チャ」です。
注意4:「ṅa」(nの上に点がついてる)は「nga」(ンガ)です。
注意5:「ña」はスペイン語と同じく「ニャ」です。
注意6:「va」は「ヴァ」でもよいのですが、「ワ」のほうが近いです。だって、ya, ra, la, vaはもともと母音で、発音が縮んでロリ化した( i+a=ya, r̥+a=ra, l̥+a=la, u+a=va )ことで子音になってしまった灰原哀タイプのキャラなんです。「va=u+a」だから「ワ」ですね。
注意7: 「śa」は「シャ」です。次からケーズデンキを見たときは「ケーシュデンキ」と発音してみましょう。

image.png

1.1.2.1.2. お母さんキャラ(母音)

image.png(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%BC)

表の「(子音なし)」の列が独立形です。母音単体で音節をつくるときはこれで書きます。例:「a」「i」など。
表の「(子音あり)」の列が結合形です。「ki(कि)」や「pe(पे)」など、ロリキャラと一緒に音節をつくるときはこれで書きます。上の表では子音文字の位置が点線丸でしるされています。「i」は子音の左側に書くのでとくに注意してください。

アラビア語などとは違って、母音記号が省略されることはありません。ですから非常に読みやすいです。

母音13個のうち、短音がa, i, u, r̥, l̥ で、長音が ā, ī, ū, e, o, r̥̄, ai, au です。
※eとoはもともとai, auで、それを伸ばした音なので自然と長母音になります。気を付けましょう。
※「 ḹ 」はサンスクリット語では出てこない(はず)。
※母音に「r」や「l」なんてなんじゃそりゃと思うかもしれませんが、それぞれ「ri」「li」のような発音です。

1.1.2.2. 書き順

http://toxa.cocolog-nifty.com/phonetika/2004/09/post-b849.html
↑こちらのサイトを見てください。

ただし文字の書き方(書き順や文字の形すらも)は人によって違います。推し方はそれぞれですから仕方ないですね。

一つ原則があるとしたら、上の横棒は最後に書くのがふつうということです。文字ごとに横棒を書いていってもいいですが、1単語書き終わる最後にまとめて横棒をビーっと引くのがふつうです。下の動画を見てください。

https://youtu.be/1jjgjUUsVCY

ただし、「dha(ध)」と「bha(भ)」(書体によっては「tha(थ)」も)は横棒が切れるので、dha/bha/thaを書いたらそこまでの横棒をビーっと引く、というようにするといいかもしれません。

1.1.2.3. 書いてみよう・読んでみよう

じぶんの名前を書いてみるとよいでしょう。音節に母音が入っている点で日本語とそれなりに対応しているので、かなり日本人の名前が書きやすいかと思います。

例:衛宮 士郎(えみや しろう)
शिरौ एमिय 

※「シ」は「shi」なので「शि」と書きます。
※「ou」という音は微妙ですが、士郎は「शिरौ」(しらう)という表記がネット上では一般的でしたので今回もそちらに合わせておきました。まぁちょっとややこしい規則が絡んでくるので…(サンディってやつ。後述。)

例:香風 智乃(かふう ちの)
चीनो काफ़ू

※「फ़」というのは「f」の音をあらわすのに使われる特殊な文字です。
※いろいろネットを検索してみましたが、上のような表記が一般的でした。「チーノ・カーフー」みたいになってもはや原型をとどめてない
→というかफ़(fa)じゃなくてफ(pha)をつかってる表記もあったし、「カープー・チーノ」になってもうカプチーノそのまま転写したんじゃないか
→結果カプチーノは「कापुचीनो」であることが判明。もうわけわかんない

人名表記意外とむずいぞ、ということでインド国歌ででも…

https://youtu.be/dmwJ0K74VHQ?list=RDdmwJ0K74VHQ

https://youtu.be/6odImHn6vMY?list=RD6odImHn6vMY

1.1.2.4. 余談

サンスクリットの伝統的なロリキャラ表はこのようになっています。

Velar

ka


kha

ga

gha

ṅa
Palatal


ca


cha

ja

jha

ña
Retroflex
ṭa

ṭha

ḍa

ḍha

ṇa
Dental
ta

tha

da

dha

na
Labial
pa

pha

ba

bha

ma
半母音
(Semivowel)

ya

ra

la

va

歯擦音
(Sibilant)

śa

ṣa

sa


気音
(Aspirate)

ha




一部略してざっくり書くとこんな感じ。

カ ガ
タ ダ ナ
パ バ マ
ヤ ラ ワ

なんとなーーーーく、五十音の並びに似てませんか?

そうです。このサンスクリットの伝統的な文字表から、五十音表は生まれたといわれています。

感慨深いですね。SKT46の教えを受けて「KANA 50」が誕生したってことですよ。これあんまり知られてないんですけどね、カナフィフティを推してるならやっぱ生みの親のSKTも知っておくとほかのファンに自慢できるかも!